タイヤのショルダーやトレッド面をよく見ると、溝が浅くなっている部分があります。タイヤが摩耗し、溝の深さが残り1.6mmになると、ここにスリップサインが現れます。これは摩耗の限度を示すもので、運動性能が低下したり、濡れた路面でスリップしやすくなるなどの危険をお知らせするものです。また、1.6mm以下の溝のタイヤで走ることは、道路運送車両法の保安基準により違法にもなります。このサインが現れたタイヤは絶対に使用しないよう、注意しましょう。もちろん、このサインが現れていない場合でも、使用中のタイヤに不具合を感じたときには、早めに交換することをお勧めします。
冬用タイヤの場合、凍結路や積雪路における冬用タイヤとしての使用限度は新品時の溝深さの50%までです。使用限度は接地部に冬用タイヤの摩耗限度を示すプラットフォームが露出しているか否かで判断してください。プラットフォームの位置はサイドウォール部にある矢印で表示しています。
乗用車タイヤの溝深さの使用限度は残り溝1.6mmです。それ以前に新品タイヤと交換してください。タイヤには1.6mmを示すスリップサインがあります。
チューブレスバルブはごく小さな部品ですが、あなたとあなたのクルマの安全を守る大切な役割を担っています。バルブはゴム素材でできており、使用するうちに性能は徐々に劣化していきます。また、例えば100km/hで走行するクルマのバルブには、約1.7kgもの力が常時かかっている計算となり、交換しないまま長期間使用するとバルブが劣化し、空気漏れやそれに伴うタイヤの損傷を引き起こすこともあり大変危険です。
タイヤ交換時には、必ずチューブレスバルブも一緒に交換するようにしましょう。また、バルブキャップは必ず装着し、しっかり締め付けてください。
タイヤは自動車の安全にとって重要な役割を担っています。一方、タイヤは様々な材料からできたゴム製品であり、ゴムの特性が経時変化するのに伴い、タイヤの特性も変化します。その特性の変化はそれぞれ環境条件・保管条件及び使用方法(荷重、速度、空気圧)などに左右されますので、点検が必要です。従って、お客様による日常点検に加え、使用開始後5年以上経過したタイヤについては、継続使用に適しているかどうか、すみやかにタイヤ販売店等での点検を受けられることをお奨め致します。また同時にスペアタイヤについても点検を受けられることをお奨め致します。また、外観上使用可能のように見えたとしても(溝深さが法律に規定されている値まですり減っていない場合も)製造後10年(注意)経過したタイヤ(含むスペアタイヤ)は新しいタイヤに交換されることをお奨め致します。なお、車両メーカーがその車の特性からタイヤの点検や交換時期をオーナーズマニュアル等に記載している場合もありますので、その記載内容についてもご確認下さい。
【注意】
ここに記載した10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限(すなわち、継続使用に適していないこと、または安全上の問題があるかもしれないことを示す時期)を示すものではありません。従って、環境条件・保管条件及び使用方法によって、この年数を経過したタイヤであっても、継続使用に適している場合もあれば、この年数を経過していないタイヤであっても継続使用に適していない場合もあります。10年を経過していないタイヤであっても、上記の環境条件等によっては交換する必要がある場合があることにご注意ください。また、この10年という年数及びタイヤ販売店等による点検のお奨め時期である使用開始後5年という年数は、いずれも各タイヤメーカー・販売会社・販売店による品質保証期間・期限を示すものでもありません。